先を越されました

弟が、来年結婚することになった。
そんなわけで今日、彼女を連れて正式に報告に来たので、両親と私とご両人とで、食事に出かけた。
弟の彼女に会うのは初めてではなかった*1けれど、改めてこうした形で会うと、やはり違ってみえるもので、「この人が弟を選んだ、そして弟が選んだ人なんだなぁ」とちょっと感慨に耽ってしまった。控えめだが芯のしっかりしていそうな女性だと私は感じた。この人ならきっと弟を支えてやれるだろう、とも。
私と弟は、仲が悪いというわけではないにせよ昔から没交渉で、思春期を迎えて以降、2人で遊んだりした記憶がない(ってバリバリの体育会系と筋金入りの文化系なのだから当たり前だけど)。趣味も合わないうえに、2人とも遊び歩いてばかりで家に寄り付かなかったので、学生になってからはあまり話すこともなくなった。お互いに、兄弟が何をしていて何を考えているか、なんていうことに興味がなかったのである。
そんな感じだったから弟にどういう女性が好みかということを訊ねたり、彼の口から聞いたことはないし*2、見当もつかなかった。しかし弟は弟なりに、自分の生涯の伴侶を、決して時間に余裕があるとはいえない仕事をしつつも、ちゃんと見つけ出したのだ。そう思うと、弟としてではなく一人の男として、「立派だな、立派になったな」という感慨を禁じ得なかった。あの腕白でやんちゃで、いたずらや喧嘩ばかりしてよく親や先生に怒られていたあいつがねぇ、という感じである。まさかそんなことなんて感じないだろうと思っていたけれど、一抹の寂しさみたいなものも認めざるを得なかった。
上に書いたような没交渉っぷりなので、ほとんど兄貴らしいことはしてやれなかったけれど、ともあれ、2人のこれからの人生に幸多からんことを願う。本当に、おめでとう。
しかし薄々予想はしていたが、やはり弟に先を越されてしまったぞ。まるでどこかの国の皇太子みたい。って果てしなく縁起でもないことを言っちゃった。まずいな、私は長男なので今のところ皇位継承順位1位なんだけど(←「皇位」って?)。まぁ私も山登りみたいにマイペースで行きますわ。「テファニーであれやこれや」買わないような人を探して、コツコツとね。



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*1:http://d.hatena.ne.jp/Chatterton/20050601/p2

*2:もちろん、私もどういう女性が好みかを彼に語ったこともなければ、彼から訊ねられたこともない。