M−1グランプリ2005外伝

ということで年内最後の「根多場」公式戦。M−1自体の注目度の高さもあいまって、たいへん多くのネタが寄せられました。ありがとうございます。まぁ、受付期間を長く取った(クリスマスをはさんだ連休とQuiz Road Cupがあったことへの配慮なのですが)ことも一因なのでしょうが、それにしてもすごい。ネタ自体のクオリティも、多分、本家の1回戦あたりのヘタな芸人は軽く凌駕するであろうものが集まりました。
そんなことはともかく、かとうさんです。凄いですね。お一人で48ネタを投稿されました。多分、同一お題への個人の投稿としては過去最多ではないでしょうか。最終日にいたっては出勤前、帰宅後、〆切直前と連投です。これを素晴らしく意欲的なファイトと言わずして何と申しましょう。本家のM−1に匹敵しそうなアツいネタの戦いを見せてくれました。ありがとうございます。ただ、投稿はくれぐれもお仕事や生活に支障のない範囲で結構ですので(今回のハイペースに若干心配になってしまいました)。年の瀬のお忙しい時期に、お疲れ様でございました。
今回のお題ですが、「コンビ名」をどう使うかがとても重要なカギでしたね。私の例題でいえば「アサヒソSHOW」とか「昭和モンテ・クリスト」みたいに、ネタの内容にコンビ名を絡ませるという手法がアリなわけです。さすがに皆さん、それをよく理解されたようで、バツグンなコンビ名がいくつも出てきました(特にかとうさん)。また、単純にシュールなおもしろコンビ名にも楽しませてもらいました。
では結果です。


金(6茶)
・「ブサイク王国」、とうとう一言も発さないまま優勝だよ。(eg70658)
銀(3茶)
・「ラツィンガーZ」、ネタがバチ当たりすぎてとうとう法王庁が首に賞金をかけたんだって。(かとう)
・今年は慰問も兼ねて行われたので、観客全員が女性受刑者だったね。(a-man)
銅(1茶)
・「キャンドル&ウィップ」の2人、危惧していたとおり「M」の意味を間違えてたな。(ヌー)
・すごいよね、準優勝の「白い粉」の右の人。準決勝の後にネタ作りのために手術して、名前が「マサオ」から「サクラコ」になってるんだもん。(yasu777)
・おねえちゃん、泣かないで。「WaT」も関東甲信越予選まではがんばったんだよ。(かとう)


なんと! そんな大量投稿のかとうさんを僅差で交わしてeg70658さんが。最後まで金はかとうさんかeg70658さんか迷いましたが、「一言も発さないまま優勝」という離れ業と「ブサイク王国」というコンビ名が効いて、激戦を制し金。すごいですよね、あのM−1で一言も喋らず優勝ですよ。どんだけ面白い顔なんでしょう。それを受け手に想像させる余地を与えたのも作戦勝ちでした。。かとうさん、前述のように惜しかったです。完成度は最高、「ラツィンガーZ」というコンビ名もそれだけで入賞レベルでしたし、法王庁の賞金首というスケールのでかさも面白かったのですが、「ブサイク王国」のプリミティブなパワーを僅かに超えませんでした。a-manさん。発想力の勝利です。「慰問」てw。受刑者は慰問の歌や演芸を見てもあんまり大笑いしたり盛り上がっちゃいけないらしいので、さぞやりにくい客だったでしょう。客目線でカメラを回せば、ドキュメントも取れて一石二鳥。。ヌーさん。M−1の「M」をそっちに持っていく発想自体はありがちといえばありがちですが、「キャンドル&ウィップ」というコンビ名と、「『M』の意味を間違えてた」という語り方の妙で入賞。ずばり内容を言うよりも想像させる余地を残すという手法は、金にも共通していますね。yasu777さん。ここらでオーソドックス系のネタからひとつ。「『白い粉』の右の人」って言い方が少しツボでした。ネタ作りのために性転換、さらに改名。美談…か? そしてかとうさん。OshareDorobouさん以来の「ダブル入賞」です。「WaT」が実は参加してた、でも落選、それを悲しむ女性ファン、というネタを、短い文の中に間接話法的に盛り込んだ発想と技術がお見事。ていうかウエンツ、本当に「出る」とか言い出しそう〜w。小池徹平もいやいやながら付き合わされてね。紅白とM−1のダブル出場という「テツandトモ」以来の快挙は叶うのでしょうか?


では他の皆さんにも講評を。
>G7+1
テルミン漫才」。話題になることだけは確実ですが、レイザーラモンHG以上の泡沫っぷりを見せることでしょう。「テツandトモ」とのコラボで細々と営業をする手も残されてはいますが。「爆笑閂題…」。「ダウン『夕』ウン」なのねw。「オジー・オズボーン」の「ひねりすぎて元通り」も面白かったです。「けんいち・さちこ」。もうあのへん、派手な衣装やめたんじゃなかったでしたっけ?
>abarehaccyaku
「カウス師匠、蝋人形じゃなかった?」。デーモン小暮が出てきて「お前も蝋人形にしてやろうかぁ!?」って。まぁ同じ吉本だし。「リバプールボンジュール」。なんかエピソード的にリアル。ところで来年は「ジパング上陸作戦」あたりの「外国人枠」がきっと出てきます。ムダに予言。「それ、ワシの昔のネタじゃ」。うわ、これもリアル。「テレビで前説って初めて見た」。所詮、非吉本は「噛ませ犬」だったですねぇ。
>hamcap
事故をされたそうで、ご愁傷様です。「弁慶高校」、何がしたいんですかw。ヒッチハイクで時間までに会場に着くか着かないかムダに煽ってね。で、着いて優勝したかと思ったら「実は電車に乗ってました」とかね。「敗者復活で三谷幸喜夫妻が」。うわぁ、これ観てみたいぞ。あの『やっぱり猫…』の脚本家と女優ですもの。まぁ関西系の審査員にはまるで支持されないでしょうけれど。
>とねぬま
高倉健小林稔侍のコンビ」。これも観てみたい、「不器用」な漫才を。ていうか三谷夫妻といい健さんといい、何してんのよw。「見栄晴の実家が中継」。本っ当に意味ねぇなあw。関係ないけど浅井企画の芸人ってまずM−1に縁がなさそうですねぇ。出るとしたらイワイガワかと個人的に思います。「スーツのボタン全部掛け違えてたね」。巧いですね。『笑点』でいうところの好楽的な感じね。
>SHINODA
近鉄トライアングル」。あははははははははは。「南海キャンディーズ」をもじったとはいえ、「キャンディーズ」に対して「トライアングル」てw。本当に微妙です。これわかる人は若くないですよw。「川俣軍司と大久保清のコスプレ」てw。これも若くないネタだ。「復活者はバンジーで地上のテレ朝に」。最後のワンフレーズで文字通り「オチ」ましたね。
>lasen=judy
「4分間パンチラネタ」。このネタよりも、パンチラぐらいで鼻血出して救急車呼ばれちゃうカウス師匠に笑ったw。意外と若いんだなぁ、師匠。パンチラで鼻血てw。「出場者全員が優勝」。そんな形式で誰があそこまで真剣にやるかっちゅう話ですよ。「あの3人組、マリオの格好してテクノネタ」。押しますねぇ、トンガリキッズw。本当にどこに行ったんでしょうね。まだ今年の話だってのに。
>TownBeginner
独特ですよねぇ、ネタがw。「昔『岡田あーみん』名義で漫画」。あの伝説の漫画家、隠遁してたかと思ったらそんなことを! 「さきいか食べてから漫才」。スポンサーの横暴だ。一社提供もよしあしです。「この核戦争の最中でも」。あははははははははは。M−1やってる場合じゃないだろ。でもちょっといい話。「自分の股間を挟んで『叶恭子』と」。一言「ドアホ」と申し上げるw。


というわけで2005年ラストの「根多場」でございました。なんだかずいぶん以前からやってるような気がしますが、「根多場」どころかこのブログを始めたのは今年のアタマですし、ポイント制の「根多場」が始まってからはまだ8ヶ月ぐらいしか経ってないんですよね。あまりにも中味が濃いので、もう何年もやってるかと思ってしまいましたよ。今年一年、珠玉のネタを下さった皆様に感謝いたします。来年以降も第2ピリオドは、そして「根多場」は続きますので、2006年もぜひよろしくお願いいたします。かしこ。
おまけで、何となく中間報告。
1位:かとう(8茶)、2位:ヌー、abarehaccyaku(7茶)、4位:eg70658(6茶)



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