猿もおだてりゃ木に登る

はい、案の定簡単だったクイズです。では問題をもう一度。

Q.果物の「梨」は「無し」に通じて縁起が悪いということで「ありの実」と呼ばれますが、動物の「猿」は「去る」に通じて縁起が悪いということから、同様の発想で何と呼ばれるでしょう?

正解は……「えて(えて公、えて吉)」でした! ということでかとうさんお見事! 文句のつけようのない正解です。おっしゃる通り、「去る」が縁起が悪いので「得る」という意味で「えて」と呼ぶのでした。大辞泉大辞林によると漢字では「得手」と書くようですね。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%88%E3%81%A6&dtype=0&dname=0na&stype=0&pagenum=1&index=01884000
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E3%81%88%E3%81%A6&enc=UTF-8&stype=0&dtype=0&dname=0ss
日本語大辞典の見出し語では「猿」と書いて「えて」となっていましたけれども。このへん、どれが正しいのかもうちょっと調べてみないとです。
とねぬまさんが「『エテ公』はいまや人を罵る言葉になってしまった」という趣旨のコラムを紹介されていましたね。私見ですが、「えて」自体には侮蔑や罵倒の意味はなくて、やはり「公」とか「吉」がポイントなのではないかと思います。サル自体が、人間より下に見られているので(「毛が三本少ない」というのはいつ頃から言われてる言葉なんだろう?)、「えて」という言葉に「公」や「吉」が付けられるようになったんじゃないかなぁ、と想像します。調べたわけじゃないのでわかりませんけど。
考えてみれば「貴様」という言葉も、もともとは「貴い」に「様」をつけた、かなり上級の尊敬語のはずなのですが、現代では大抵、目下か同輩に使われる、しかもかなりくだけた言い方もしくは罵倒の言葉ですものね(江戸の後期には現在の用法で使われるようになったそうですが)。げに言葉とは生き物です。




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