軽い感慨

先日、ちょっと病院に行った。かかりつけの病院ではあったのだが、いつも行っているのとは違う曜日に行ってみたら、いつもの先生とは違う、女医さんが私を診察してくれた。小柄で、髪を無造作に縛っていて、そして多分、私より若い人だった。
ちゃんと歳を訊いたわけでないし、花粉症だったのかマスクをしていたので、顔もわかりにくかったけど、多分、あの女医さんは私より若かったと思う。
そんなにしょっちゅう病院にかかるというわけではないのでよくわからないし、さほど意識したこともなかったけど、「自分より年少の医師に診てもらう」という体験は、よく考えてみたら初めてだ。自分がある程度の歳になったのだ、ということを実感させられる。いまや高校球児やAV女優は言うに及ばず、横綱もお笑い芸人もお天気お姉さんも女子アナも、第一線で活躍している人はだいたい私より年下だ。そして、私が診察してもらう医師も。
やがて、首相やアメリカ大統領、そして天皇陛下といった立場の人々も年下になってゆくのだろう。歳だけがムダに取られていく。尾崎豊中原中也石川啄木立原道造やレイモン・ラディゲの享年を、私はとうに抜いた。いまのところ、特に死ぬ予定は、ない。





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