日帰り上洛記始末(すごく長文)

というわけで、京都オープンである。今回、私とタッグを組んだのは、前回大会後の飲み会で私のオファーを受けてくださった、MタンことIさん(一応、HNじゃない人はイニシャルで。ここ見に来る人なら誰だかわかるよね)。なかなかないよ、クイズ番組デビューから今までのキャリアを合計したら40年超えちゃうコンビなんて。とまれ、まさに「美女と野獣」のタッグ「猟奇的な彼女」を結成し、京都オープンへ殴りこみをかけることに。しかし、傾向はバリバリの学生系。私もIさんも不得手なトレンドだ。そしてIさんは私なんかよりずっと立派な戦績の持ち主。これで私のヘボさで彼女に恥をかかせたら…という一抹の不安とともに、2年ぶりの上洛をしたのだった。
第1R。2人で協力可な60問ペーパー。これは割合、2人の補完がうまく行った。私は「アスペルガー症候群」をカン正解、「ジャイアンインパクト説」もひねり出し、Iさんは「ホフスタッター」と「ヴィラ・ロボス」をゲット。結果は39問正解で13位と、まぁまぁの滑り出し。ちなみに1位はKingTowerさんと、1999年のマンオブチャンプIくんの「剛Q答手と変化Q答手」が叩き出した51点。やれやれ。
第2Rコース別は、私の大得意形式ながら、前回は早押し正解の少なさにmykissmykissさんと涙を飲んだ連想クイズ*1に。2人1組の京都オープンだからこその恒例の形式だが、そのイロモノ性が上位陣に敬遠されたか、比較的ペーパー下位勢の多いコースに。まずは、私らと同じく男女混成チームの「タートルズ」が早々と連想に挑戦し、トータル9P獲得と他から抜け出る。私は序盤、慎重になってなかなか押せなかったが、「アネクドート」「田中館愛橘」を正解して連想へ。私のヒントでIさんが7問正解、ポイントを11としてトップに立つ。しかし、hamcapさんらの「悦狂タッグ」に中盤で火がつき、25問目で20Pに到達して勝ち抜け。この時点で我々はまだ11P、片や「タートルズ」はその間に二度目の連想にも成功して19Pと、あと1問でも早押し正解すれば勝ち抜けという局面。絶体絶命で迎えた28問目で、Iさんが「bjリーグ」を正解して、我々も二度目の連想クイズ。ここで我々は、1分間で7問以上の正解を出せば勝ち抜けとなる。ドキドキの中、連想スタート。夢中でヒントを出しまくる。連想クイズのコツは、とにかく簡潔に伝えること*2、そしてジェスチャーやモノマネなら、変に衒わずそのものズバリを表現することである。後がないプレッシャーで冷静さを失いそうになりながらも、Iさんに助けられ次々とポイントが加わる。私にだけ残り時間が見えていたが、あと1問がボーダーというところでのこりあと4秒。出たお題は「ためらい傷」。即座に手首を剃刀で切るマネをするが、Iさんの答えは「リストカット」(むろん正しい連想だ)。そこで頭を切り替え、そのマネをしながら「死に切れねぇ〜」と叫ぶ。「ためらい傷!」。のこり1秒で8ポイント差の逆転を果たし、準決勝に滑り込んだ。
で、準決勝。我々はBコースのセット制覇クイズ*3を選んだが、そこには先ほどのコース別で他のチームを血祭りにあげた、決勝進出の大本命「つどい」が控えている。また、コンモリ前会長とto northくんを擁する「確かに女は金で買えるけど、もうすこし空気読め」も、傾向的には我々より向いているはずだ。どうなることか。
序盤、いきなり私が2連誤答。早々と見物を決め込む。戦いは泥沼の様相を呈し、懸念していた「つどい」の爆発も起こらず、団子状態に。正直、私は準決勝からはもう勝負にならんと予感していたので、「努力目標は『1セットは獲得』、達成目標は『地蔵回避』」ぐらいの消極的な気分だった。しかし。
「この詩の中に登場する『狐の革衣』/」「…という作家で、代表作に『タイムスリップコンビナー/」「…おもちゃ会社『立花トーイ/』」など、コテコテの文学や芸能を絶対に落とさないクイズで4問正解、1セットを獲得する(4問中2問は、他チームのセット獲得でポイントがリセット)。そんな中、第4セット目で2セット獲得となったto northくんらが決勝進出。残る枠はあと一つだが、我々にもまだチャンスは残されていた。Iさんが「佐藤しのぶ」を正解し、我々も2セット目獲得にリーチ。しかし、「激しくアグレマン」も同じくリーチ。問題数限定が迫ってくる中、私はラス前に勝負をかけた。「…沖縄神話に登場する神で、その名前は『遠い遠い海から来た人』/」。「ニライカナイ!」と叫ぶも正解は「アマミキヨ*4。これで我々はこのセットの解答権剥奪。またしても大ピンチだが、ラスト1問で勝ち抜けが出なかった場合、通算正解数で勝負が決まる。「激しくアグレマン」は我々より1問、正解数が少ないため、彼らが自力で次の問題を正解する以外は、我々の決勝進出となる。祈るような気持ちでラスト問題。しかし押した「アグレマン」が「渡邊洪基」を「加藤弘之」とやはり惜しい誤答。我々の決勝進出が決まった。
決勝は奇しくもほぼ全員関東勢な上に、ほぼ全員がコンモリ。我々の快進撃もいよいよこれまでだったか、決勝ではIさんの1問正解以外は我々は沈黙。4チーム中3位に終わり、優勝はutaくんを擁する「M・ウッドフォード&T・ウッドブリッジ組」だった。
というわけで京都オープンが終了。負けはしたものの、あの傾向・あのメンツで決勝まで行けるとは正直思っていなかったし、関西の大会とはことごとく相性が悪く、決勝進出も初めてだったのだから大収穫だった。はっきりいってパートナーに恵まれた。また、どっちかがどっちかに依存するでもなく、勝負どころで2人ともいい押しができたことも嬉しい。さらに、私は文学、Iさんはスポーツに音楽と、得意分野だけを拾っていって、学生系の大会で勝負になったことも意義深い。とにかく、楽しい大会だった。
多くの関東勢が、一泊して翌日のモンキーズ例会に参加する中、私は翌日の仕事のため、飲み会も中座して泣く泣く最終の「のぞみ」で帰宅。車内では早々に寝入り、目が覚めたらもう新横浜だった。こうして、慌しい私の日帰り上洛は終わった。Ⅰさん、楽しい戦い、どうもありがとうございました。タッグを組めてよかったです。

*1:早押し2問正解で、チーム内でヒント出題者・解答者に分かれ、1分間の連想クイズに挑戦。連想1問正解1P、早押し1問正解2P。通算20P以上で勝ち抜け。6→2チーム

*2:今回、「アリゾナ」という答えがあったが「アメリカ50州、ダイヤモンドバックス」のヒントでIさんの正解を導いた。この場合なら他に「真珠湾攻撃で沈んだ軍艦」などもアリだろう。

*3:チームで2問正解で、そのセットを獲得。あるチームがセットを獲得したら、他のチームの正解・不正解数を全てリセットして次のセットに移項。2セットを獲得したチームが決勝進出。誤答は通算2回でそのセットの解答権を失う。4→2チーム。

*4:ニライカナイ」は、「アマミキヨ」が琉球に来る前に住んでいた土地。うろ覚え以外の何物でもない。