ダラダラするクマー!

恥ずかしながら、私はこんななりをして、NOVAうさぎやQooなどのキャラクターが結構好きである。NOVAうさぎはぬいぐるみなどのグッズを持っているし、Qooは一時期、携帯のストラップや待ち受け画面にもしていた。どうも、頭がでかくて、ヨチヨチ歩いていて、何を考えているのかわからないようなやつが私は好きみたいである*1。そんな私の最近の新たなお気に入りは「リラックマ」だ。プーさんとかパディントンには別段興味はないが、クマのキャラクターも割合好きなのだ*2。で、最近、人からリラックマの本を2冊もらったのでリラックマ生活―だらだらまいにちのススメ だららん日和―リラックマ生活〈2〉、「やれうれしや」と早速読んでみた。
リラックマとは、25歳のOL「カオルさん」の家にある日突然住みついた、ダラダラと怠けているクマという設定である。こいつが何もしないで食べてばっかり、ゴロゴロしてばっかりのくせに、そのノン・ストレスっぷりで、日々の仕事に疲れてささくれだった心のカオルさんを知らず知らずのうちに癒している、というやつなのだ。「あくせくしたってはじまりませんぜ」とかいいながらゴローンと寝っ転がっているわけで、そんなクマからのメッセージが、その本には書いてあるのである。
読んでみて驚いた。思わず涙しそうになるほど、私のツボに入ってきてしまったのである。だいたい私は「癒し系」という単純な言葉が大嫌いなのだが*3、実際に私がいま、ちょっと精神的に不安な状態(不安定な状態、ではないので念のため)にあるからだろうか、リラックマの「ムリしないで、自分なりに頑張ってみればいいんじゃないのー?」的な、ゆる〜いメッセージがいつもより余計に届いてしまったようだ。あえて言えばそれが「癒し」と呼ばれるものだったのかもしれない。でも、そのメッセージは相田みつをとか軌保博光みたいな押し付けがましさ、暑苦しさ、鬱陶しさがない。そこがいい。私にその本をくれた人は、私のそんな不安な状態をちゃんと知っていて、贈ってくれたのだ。有り難いことだ。もちろん、だからといってリラックマなみにダラダラしているだけでは前には進めない。でも、前に進むことへの元気はちょっとだけくれる。侮れないグータラクマだ。

*1:そういえば、よく考えたら彼女も全部これに当てはまっている…。

*2:アスキーアートの「クマー!!」なんて大好きである。

*3:「癒し系」のもの程度で癒されるような人は、実際癒してもらうほどの切実さなんてないはずである。「癒し」ってのはもっとメンタルでパーソナルなものではなかろうか。少なくとも私は乙葉だの飯島直子だのでは癒されない。