常連の滝
浜松町（大門）に「秋田屋」という、立ち飲みのもつ焼き屋がある。界隈では結構有名なお店で*1以前KingTowerさんもお連れしたのだが、店の外見はちょっとスゴいものがある。先日東京に大きめの地震が来たが、店は大丈夫だっただろうか？ というくらいのものである。もうもうと煙を上げている。ときにはくさやの臭いまで周囲に漂わせる。会社帰りのリーマンが、立ったり座ったり（客席もある）しながら狭い店内に集うのだ。おされなお店もチョイチョイあるビジネス街にあって、浮いていることおびただしい*2。
で、私はこの店が大好きで浜松町在勤当時はよく行っていた。ここの煮込み以上に美味しい煮込みにはお目にかかったことがない。何しろKingTowerさんは、出てきたものを一目見るなり、箸もつけずに「美味しい」と断言したくらいである。そのときはみんな、おかわりまでしてしまった。
そこはもつ焼き屋の癖にもつ焼きの種類はあまり多くない。せいぜい８種類くらいで、それぞれタレと塩が選べるようになっている。あるとき、ガツを塩で注文したら、店員のおばさんが「メニューに書いてないけど醤油ってのもあるよ。食べる？」と薦めてきたの頼んでみた。これが香ばしくてなかなか美味しかったので気に入ってしまった。また、私は常連だったのでしまいにはお新香ぐらいは頼まなくてもサービスで出てくるようになった。裏メニューを薦められたり、何かがサービスで出てくるようになるまで常連として通った店なんて初めてだったので嬉しかった。別に常連面しているわけではなく、あくまで一人の客としておとなしく飲んでいるだけなのだけれど。
しかし、仕事場が変わってから秋田屋へもだいぶご無沙汰である。もう行っても何も出してもらえないかもしれないが、一軒くらいはそういうなじみの店を持ちたいものだ。できればこじゃれたバーか何かにもね。女性を口説けるような。口説かないけど。
