祖父が倒れた

先週の月曜日、横浜でブランチをとっていたら、母からメールが届いた。母方の祖父が心筋梗塞で倒れて入院した、という報せだった。
すぐに折り返して電話すると「特に今のところ命に別条があるというわけではないらしいが、祖母が付き添って入院したので、とりあえず様子を見に病院まで行ってくる」ということだった。
結局、祖父はそれほど深刻な病状ということではなくて、意識もしっかりし、人と喋ることもでき、ひとまずほっとした、というところだった。しかし、祖父は今年で89歳。いつ何があってもおかしくない年齢だ。
正直なところ、メールで第一報を受けたとき、私はある種の覚悟のようなものを心の中で決めていた。そして、もし、これが祖父との別れになってしまうのだとしたら、人との別れなんていうものは実に突然、何の前触れもなく、あっけなく訪れてしまうものなのだな、ということも考えていた。
それは死別ということだけに限らない。些細なすれ違いや行き違い、ほんのわずかな誤解などがきっかけとなって、人と人が別れてしまうということはある。大切な人と再び会えなくなってしまうということがある。往々にして、人はある人を失うまで、その人がいかに自分にとって大切な人だったかということに、なかなか気づけない。だから、月並な言い方だけど、いつ「この出会いが、この人との最後の出会い」ということになったとしても、悔いを残さないように人と接していきたい、と思う。簡単なようでいて、なかなか難しいことではあるけれど。
ちなみに今日、祖父は退院した。近いうちに、快気祝いを持って訊ねて行こう。




ロシア革命の年に生まれ、ソ連より長生きしている祖父。人気blogランキング