理央に関する噂

平井理央、出ちゃいましたね、『フライデー』に。立ち読みしましたが、ばっちりキスしてるところまで撮られちゃってねぇ。お気の毒に。こりゃ久々の「列島激震」ネタでしょうか。間違いなく、女子アナの中でいま最も週刊誌に狙われてる人の一人だってのに、油断しちゃったんでしょうか。それとも開き直って堂々の交際宣言なのでしょうか。「撮りたきゃ撮れー!」みたいな。お相手も社内の人だっていうからあんまりややこしくなさそうだし。
ま、個人的には平井理央にあまり興味はないのでそのへんはいいとしまして。女子アナってのは特殊な立場・ポジションではありますけれども、単なる一企業の社員に過ぎないわけですよ(いろいろと意見はあるでしょうが)。となると、いくら面が割れてて仕事も極めて芸能人に近いとはいいながら、これってそこらへんの会社のOLが仕事の休みに彼氏とデートしてちょっとラブラブになったのが撮られて出ちゃった、ってのと本質的には変わらないことなわけですよね。
というわけで思い出されるのが筒井康隆の『おれに関する噂』おれに関する噂 (新潮文庫)です。ごく普通の平凡な会社員の一挙一動が、ある日突然理由もなく、全国民注視の関心の的になりマスコミで報道されてしまう、というあのお話。確か『世にも奇妙な物語』でドラマ化されてるはず(誰が主演だったっけ?)。いやぁ、想像しただけで窮屈だなぁ。もし私が『おれに関する噂』の主人公みたくなってしまったとしたら。私だって、まぁ人並みに女性と2人だけで遊びに出かけたり食事に行ったりお酒を飲みに行ったり、まぁその、それ以外のこともあったりなかったりするわけですよ。そんなものがカメラマンに追っかけ回されてTVや雑誌に出てしまった日には……。
多分「一斗茶太、渋谷デート『お持ち帰り』失敗の夜」とか見出しが出るのね。で、私が女性に帰られてしまうところが写真に撮られたりなんかして、「え、ホントに帰っちゃうの? ファイナル・アンサー?」とかそういうクイズに絡めたベタなキャプションも出るのね。で、記事のシメは「茶太くん、夜の『アタックチャンス』ではカドに飛び込めなかった!?」みたいなテキトーなことも書かれたりね。って私のことはいいんだよ。未来永劫、そんな状況になりっこないんだから。ただの妄想なんだから。
芸能人ってわけでもないのに(「芸能人気取り」ではあるかもしれないけれど)、若いみそらで彼氏と手のひとつもつないで歩けない女子アナってのもタイヘンだなぁ、と珍しく同情してみた次第。別に平井理央の肩を持つわけじゃないんだけど。
関係ないけど、前の会社の先輩に『おれに関する噂』の主人公とまったく同姓同名の人がいたので、私だけが勝手に彼の行動を注目してみたことがある。「おや? 今日も昼は社食で天ぷらうどんか。何か大きな出費でもあったな」とか「ほほぅ、今日はちょっとお洒落してるし早く帰るみたいだ。合コンかな。後をつけなきゃ(←実際はつけてないけど)」とかね。迷惑な話だよ、私だけど。




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