ゲルピン茶太・ぽん太

昔、読んだ小説(確か『太郎物語』だったような)の中で「金に困っていない青春などというものはない。あるとすれば、それは奇形だ」という意味のくだりがあったのですが。
幸いなことにおうちがお金持ちだったという方、あるいは割のいいバイトにありついていたという方はともかくとして、「若い」ということはつまり、「金がない」ということの別名だったりします。かくいう私も、高校生のときはピーピー言っておりました。「バイト禁止」の校則を真面目に守っておりましたものですから、えぇ。
なけなしの小遣いは大半が書籍代に消えていきました。CDは年に一枚買うかどうかだったし、おしゃれなどとは無縁だったのでテキトーな服を着てたし(さすがに親が買ってきた服を着ているようではなかったが)、彼女もいなかったのでデートに遣うこともありませんでした(いまの子はこれにケータイ代とかが加わるんだろうな)。だから、あまり金を遣わないタイプではありましたが、それでも財布の中身とにらめっこしながら1冊1000円の本をためつすがめつし、清水の舞台から飛び降りる気で買っていたものです。書いてて情けなくなってきましたが。
そんな高校生のある日。家に帰ろうと思ったけどバス代がない。困った挙句、横浜駅献血ルームに飛び込んで、成分献血をしました(献血はもともと好きでよくやっていたので)。いまはもうありませんが、当時は成分献血をすると記念品として「500円分の図書券」がもらえたのです。それをすぐさま金券ショップに叩き売り、バス代を捻出して帰ったことがありました。いわば売血ですな。ムダにフォントも赤くしてみましたが*1
さすがにこんな情けないエピソードは私だけでしょうか。皆さんの「若い頃、金に困ってやってしまったこと」はありませんか?(まぁ、書きにくいとは思いますが) 私だけに恥かかせる気? それでも男なの?




「昼飯に何を食うか」ではなく「昼飯を食うかどうか」で迷っていた。人気blogランキング

*1:そもそも、図書券がなくなったのは「売血につながるから」という理由なんだそうです。