違うんだよ、おじいさん

今日、私が電車の中で座席を譲ったおじいさん。「ありがとう、ご親切に」と私に言ってくれたおじいさん。
違うんだよ。私があなたに席を譲ったのは私が親切だからじゃなくて、単に「小心者」だからなんだよ。
「あの男、目の前にお年寄りが立ってるのにのうのうと座ってやがる」「ほんとだわ」「あの図々しさは絶対クイズヲタよ、そういう顔してるもの」「いやね、クイズヲタって」
とかそんなことを周りの人が思ってたらどうしよう、という我ながらどうかしてる妄想のせいなんだよ。ていうか私、たいていお年寄りに席を譲るけど、こんな具合に小心者で居たたまれないから譲るんだよ。ごめんねおじいさん、お礼を言われるほどの者ではないんだよ、私。
そんな小心者の私を乗せて田園都市線は走るのであった。
そういえば電車の中で席を譲るの譲らないのを題材にした吉野弘の詩があったな。あれは『I was born』の次によかった。タイトル忘れちゃったけど。




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