不快と不可解のあいだ

山梨大学大学院教授、女子学生を「ちゃん」付けで呼びパワハラで懲戒処分
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20071130028.html

山梨大(甲府市)は30日までに、女子学生を「ちゃん」付けで呼び不快に感じさせたのはパワーハラスメントパワハラ)に当たるとして、同大大学院医学工学総合研究部の50代の男性教授を減給1万704円(1回)の懲戒処分にした。
同大によると、教授は昨年の9月から11月にかけ、指導する研究室に所属していた女子学生に対し、名前に「ちゃん」を付けて呼ぶなどしたため、学生が不快に感じていたという。
女子学生から相談を受けた大学側が教授らから話を聴き「性的な意味を含んでいるというよりは、指導教官としての立場を利用した嫌がらせに当たる」と判断した。教授もパワハラだったと認めているという。山梨大は「今後はこのようなことがないよう、啓発活動に努めたい」としている。

このご時世、うっかり女性を「ちゃん」付けで呼べないってことなんですね。私、なんだか情緒的に(いや、理屈上でも)若干しっくりこないところがあるんですけど、感覚が世間のそれとズレてるんでしょうか? 大学の研究室にパワハラとかアカハラといったハラスメント行為が存在することがあるのは承知しておりますし、それが問題であるとの認識も持っておりますが、さすがにこれって…ねぇ? そりゃ「ウザいか・ウザくないか」で言ったら確かに「ウザい」ですよ、こんなことされたら。この女子学生の心中はお察しいたしますが、でもそれ言っちゃったら「指導教官の口臭がひどく不快に感じさせたのはパワーハラスメントパワハラ)に当たる」とか「指導教官の耳毛がキモく不快に感じさ(略)」とかになって、もうイケメンでダンディーでオシャレな教授以外は歩いてるだけでパワハラになっちゃうという話ではありますまいか。まぁきっとこのケースの場合は、「ちゃん」付け以外にもなにかしら教授のパワハラ行為が実際にあって、「ちゃん」付けはその一部に過ぎないって話なんだろうとは思いますが。というかそうであってほしい。
職場などで、愛称的に「○○ちゃん」と呼ばれている・呼んでいるという方もけっこう多いような気がするんですが、それもパワハラになるんでしょうかね? かくいう私も、以前勤めていた会社には私のことを「一斗ちゃん」とか「とまちゃん」と呼ぶ上司や先輩は(男女問わず)おりましたが、それをパワハラだと感じたことはありませんでした。やはり(「山梨大学的」な)世間とは感覚のズレがあるのかしら。あ、でもアレか。苗字じゃなくて下の名前を「ちゃん」付けで呼んだのかな。それなら確かにちょっと鬱陶しいですね。それにしても、常識で考えて(「お前に『常識』なんてものがあったのか」という議論はここではおきますが)これが懲戒処分を食らうような行為なのかなぁ? という思いは禁じ得ません。個人的には、女子学生が嫌がってるという空気を読めずに「ちゃん」付けした教授、「ちゃん」付けを「パワハラ」だとして大学に訴えた女子学生、それをパワハラだと判断した大学の「三方一恥」のような気がしないでもありません。まぁ「俺はこれが『○○ハラ』だとは思わなかったんだ」というのは通らない話ではあるのですが。
とりあえず、私はファッションモデルの蛯原友里さんとテレビ朝日大木優紀アナからいつパワハラで訴えられるか戦々恐々としております。





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