命の重さ

20時ごろ、家の近くの道路を車で走っていると、なんでもないところでかなりの渋滞ができていた。混むような時間でも曜日でもないのにな、と思っていると、どうやら事故のようであることがわかった。
ゆっくりと車列が動き出し、私が乗っている車も事故現場の真横を通ったのだが、驚いた。片側三車線ある道路の交差点だったのだが、右折した車が直進してきた自動車とオートバイに接触し、さらにはずみで歩道に乗り上げて自転車と歩行者を巻き込む、という大きな事故だった。私がいままで実際に見かけたことのあるものの中では、いちばん大きな事故だった。現場を通り過ぎながら、「これは死者も出ているかもしれないな」と思っていたが、残念なことにはたしてその見込みは当たっていた。亡くなった方のうち一人は、私のご近所さんだったようだ(私は直接面識はないけれど)。ご冥福をお祈りしたい。
昼間、秋葉原の通り魔殺人のニュースで戦慄したばかりだった。昼下がりにアキバで楽しく買い物をしていた人が、なにげなく歩道を自転車で走っていた人が、次の瞬間、命を奪われる。あっけなく、前ぶれもなく、不条理に。「命の重さ」なんていう、ベタにもほどがあるタイトルをつけてしまったが、そんなことを、TVの向こうから流れてくる遠いニュースと、近所で目の当たりにした近い光景とに、考えさせられた日曜日だった。事故の加害者は「過失」(だとしても重すぎる「過失」だが)だったのかもしれないが、それとて奪われた命は戻ってこない。ましてや、「誰でもよかった」という身勝手極まりない理由のために、理不尽に路上で命を断たれた人の気持ちを考えると、そして残されたご遺族の気持ちを考えるとやりきれない。





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