CMの都市伝説

セブンイレブンのおそうざいのCMに、けっこう前から清志郎の(というかタイマーズの)『デイ・ドリーム・ビリーバー』が使われている*1。平成元年の曲だ。リアルタイムで知っている世代としては、セブンイレブンよりもエースコックの「スーパーカップ」のCMでおなじみである。
何度も繰り返し流れているのでもう違和感を覚えなくなっているかもしれないが(あるいは、あの歌を詳しく知らない世代には、そもそも違和感なんてないかもしれないが)、あの曲の内容は、おそうざいとは特に関係ない。それどころか、あれは別れの歌である。どちらかといえば、関係ないどころか、おそうざいにはあまりそぐわない。
歌詞を書くといろいろ面倒くさいので、曲の内容をかいつまんで言うと、もう朝、目ざましがなっても彼女はいなくて、でもそんな彼女とケンカや仲直りをくり返して暮らしてきたわけで、ずっと夢を見て幸せだった「僕」はデイ・ドリーム・ビリーバーで、彼女はクイーンなのだ。でもそれは遠い思い出で、彼女はいま、写真の中でやさしく微笑んでいるだけ、という内容なのだ。

なんでこんな曲を、セブンイレブンはCMに使ったのだろう? 何か意味や、隠されたメッセージでもあるのだろうか?
実は、このCMでの「僕」や「彼女」は、10代・20代などではない。いや、40代・50代でもなく、もっと上、70代・80代である。そう、これは、老妻に先立たれた老人が、かつて妻が作ってくれた鯖の味噌煮やらきんぴらごぼうやらといったおそうざいを懐かしみながら、しかしもう二度と作ってもらうことも食べることも叶わないそれを、セブンイレブンのおそうざいを食べることで思い出している、そんなCMだったのだ。「ケンカしたり仲直りしたり」しながら「ずっと暮らしてきた」妻は、遺影という名の「写真の中で」、老人に微笑んでいるのである。そんな、清志郎の明るい歌声とはうらはらの、切なくも哀しいCMだったのである。
という都市伝説を、私が「考案」してみた。このブログ発信で広めてみたい。なんなら、こちらをご覧の読者さまも、周りの方々に拡散していただければ幸いである。別に営業妨害的な内容ではない(たぶん)から、シャレで済むんでなかろうかと思うが(って心配しなくても広まらないだろうが)。
ちなみに、セブン&アイホールディングスの「公式回答」はこちらである。
http://ototoy.jp/news/72582
なんとなく、回答になっているような、いないような…?



最近はおそうざい以外のコーヒーとかでもこの曲だけど。人気blogランキング

*1:若い人は知らないかもしれないので一応書いておくと、モンキーズのカバー曲である。