いい湯だな

土曜日、表参道で夕方から用事があった。せっかくだから、何か面白い寄り道はないかなと探してみたところ、北参道に銭湯があることがわかったので、ちょっくら寄ってみることにした。現在、渋谷区内には14ヶ所の公衆浴場があるそうだが、その中のひとつ、「鶴の湯」さん。

「スーパー」じゃない、普通の、正しい、昭和な感じの銭湯。こういうところは、年々減っているのだろうな。番台のおばあさんにお金を払うと、ロッカーのカギを渡してくれる。入浴料は460円。体を洗うタオルとリンスインシャンプー、ボディソープのセットが120円で、合計580円を支払って服を脱ぐ。板張りの脱衣場、マッサージチェア、体重計、富士山のペンキ絵、全身に彫り物の入ったおにいさん(昨今のスパ銭みたいに、入れ墨禁止とか細かいことは言わないんだろうか)、コーヒー牛乳を売るケースと、オーセンティックな佇まいがうれしい。ついでに、こういうツッコミどころも味があってうれしい。

湯船は二つで、広めの泡風呂が一つ、その横には泡の出ない、ぬるめの小さい湯船がある。事前に見ておいたレビューによると、多くの人が「お湯が熱め」と書いていたが、42〜43℃と個人的には適温。もう少し熱くてもよいくらい。肩まで浸かってじっくりあったまる。あ゛〜、気持ちいい。これを言うとたまに驚かれるが、基本的に私はお湯を張ったバスタブに入る習慣があまりない。直近で入ったのは12月のアタマぐらいで、今年に入ってからは初である。たまの湯船なんで、ここぞとばかりに満喫。ふと横を見ると、紋々のおにいさんはぬるめの湯に入っている。微かな優越感を覚えて、風呂を出た。さっとあったまって、さっと出る。これが江戸っ子の粋なんじゃないの、わかんないけど。仕上げにコヒー牛乳、もとい、コーヒー牛乳を呷ってフィニッシュといきたいところだったが、そのときは缶ビールの気分で、しかしビールは見当たらなかったので素直に出た。
その後、北参道から表参道まで10分ばかり歩いたんだけど、よ〜くあったまったから、寒風吹く中でもぽっかぽかでしたよ。月イチでそのへんに用事があるので、今後はここを寄り道の定番にしてみよう。皆さんもぜひ、お近くの旧きよき銭湯へ。



サウナも行きたいな、久々に。人気blogランキング