エンサイクロペディア・チャタトニカ

 今日、知り合いの女性からメールで、とある質問をされた。クイズ好きでクイズ作家なんぞをやってると、突然そういう質問をされるのは割とよくあることなので、いつも答えられるものは答えているが、その質問は難しく、即答しかねるものだった。
 というわけで即答しかねる旨のメールを送ると「百科事典代わりに使ってごめん」という旨の返信がきた。そのフレーズに、私は感じ入ったのだった。
 皮肉でも何でもなく、男と生まれたからには、女性の百科事典代わりになりたいものではないか。それは大げさに言えば、自分の知性を頼りにされている、ということなのだからだ。少なくとも「タクシー代わり」とか「足拭きマット代わり」とか「灰皿代わり」にされるより、どれだけ素敵なことだろう。
 「ねぇ〜ポパ〜イ! 西ローマ帝国の滅亡って西暦何年だったかしら、助けて〜!」というオリーブの助けを求める声に「476年さ、オリーブ!」と応えてあげられてこそのポパイである。西ローマ帝国滅亡の年号がわからなくて困っている、という状況自体がどういうものなのかよくわからないが。
 昨年までぐらいの『トリビアの泉』や『うんちく王』など一連の雑学ブームの際、トリビア、うんちくネタを語れる男はモテた*1。私としてはこの風潮が永遠に続いてほしいものであると願っていたのだが、雑学も、興味がない女性はとことん興味などない。せっかくいい感じのうんちくを語っているのに*2隣で「スー」と寝息を立てている私の彼女がいい例である。

*1:らしい。私はモテてないから伝聞である

*2:ちなみに彼女といるときは、私はほとんどうんちくなど口にしない。したところで聞いてもらえないからだ