デキてる?判定会議 Vol.3

「何で自分はこんなことをシャカリキになって書いてるんだ?」とか考え出したら負けのこのコーナー、今回で3回目でございます。
「男女が2人だけで○○する」の○○とは、どこまでがデキているのかを屁理屈と牽強付会でつづる企画。前々回、前回の内容はこちらをご参照。http://d.hatena.ne.jp/Chatterton/20051026http://d.hatena.ne.jp/Chatterton/20051027
mykissmykissさんの問題提起を受けて私が暫定的に設定した「デキてるボーダーズ」は以下のとおり。今回は「スポーツジム」から考えていくことにしましょう。

蕎麦屋で飲み(昼間っから)」>>「デパ地下」≧「オイスターバー」≧「焼肉」>「焼き鳥」≧「スポーツジム」>>>「カラオケ」>「お酒」>>「談話室滝沢

私がスポーツというものに徹頭徹尾縁のない人間だからかもしれないが(とはいえ「2人でスポーツジム」は経験がある)、スポーツジムという要素に、「男女がデキている」ということを考える際に不可欠な「淫靡さ」を感じることができない。むしろ「爽やかさ」が先にたってしまう。別に爽やかなスポーツをきっかけにデキていくという展開だってナシではないが、2人で爽やかにマシンジムでたっぷり汗をかいてしまっては、その後ベッドの上でかく汗も元気ももう残ってはいまい。とっくに廃刊になってしまったが、ひと昔前の旺文社の『中二時代』(なんて素敵な雑誌名だろう)などの読者の悩み相談コーナーでは「性欲がもやもやして困っています」という男子からの相談には「スポーツなどで発散しよう!」というのが定番の回答だったではないか*1。スポーツジムにはそういったものを「散らす」効能がある。「部活」じゃねえんだから。オトナの男女なんだから。もちろん2人でそういう場所に行くことが親密でないとはいわない。また、休日に行くにしろ退勤後に行くにしろ、互いのビジネスモードをオフにして、スーツやネクタイを取り払った姿で汗をかくということに距離を縮めるという意味を見出し評価もできるだろう。よってこの位置ということで。
次、カラオケ。実は先日、知人の女性・Tさん(26歳・独身)に全く偶然にほぼ同趣旨の質問をした。すなわち「Tさん的に、『特に気のない男性と2人で○○』で、ここまではOK、これはNG、っていうラインってどのへん?」と。すると「お酒や食事ぐらいなら、気にしてない男性と2人だけでも全然行けるけどカラオケはあり得ない」との回答であった。これが一般的な女性の意見といえるのかどうかはわからないが、現在の私には判断材料はこれぐらいしかない。
っていうかー、カラオケでー、思わせぶりな曲とか歌う女ってー、マジカンベンなんですけどー。おっと、いかん。ちょっと本音が出た。そうそう、確かに「ちょっと誘ってんじゃね? お前」的なソングってあるではないか。適切な例かどうか自信がないが、たとえば『丸の内サディスティック』とかね。「青 噛んで熟って頂戴」とか歌われた日にはー! そりゃあー! 「わかった。10分、いや5分で終わらせるから待って」ってな気分にー! なるじゃないですかぁー!? 「将来僧に成って 結婚して欲しい」とか歌われた日にはー! 「OK、明日得度してくるわ」みたいな話にー! なるじゃないですかぁー!? 楽しかったー、うんどうかーい!
錯乱タイム終了。しかし、この「カラオケの歌詞で誘ったりってどうよ?」問題について、職場の女性の先輩・Nさん(33歳・当時独身)に訊ねてみたところ、「はぁ? ただの歌詞でしょ。そんなもんいちいち気にして歌ってられないよ」と実にcoolなご意見をいただいた。男はあまり女性のカラオケの選挙区、じゃなくて選曲に一喜一憂してはいけないのか? そういう歌詞の歌で女性が男性にモーションをかけるってことはないのか? ちょっとこのへん、別口でご意見求ム。  
次はお酒。だいぶ下位に来ているが、これには異論のある方もいるだろう。ただ、この「2人でお酒を」は、男女の仲のAでありZでもあるということを念頭においていただきたい。当然、デキてる男女にとって2人でお酒というシチュは(互いが下戸、ならびに双方が未成年という場合を除けば)ないはずのないものである。しかし、だからといって「2人で飲みに行くのに誘ったらOKが出た→デキてる?」とはならない、ということである。え? 「そんなこと言ったら今までのだって全部そうじゃねーかよ」? アーアー聞こえなーい。ともかく、先のTさんの意見でもあるが、ひとまず女性は「別にどうとも思っていない男性ともお酒は2人だけで行ける」のである。だが! そこから特別な関係に発展させられる無限のチャンスを与えられている場でもあるのだ。Bar is a battlefield。男に与えられている武器はカクテルと煙草と言葉だけ。勝利すれば、翌日は暖かいブランケットの中でコーヒーの香りと彼女の体温の余韻に包まれて朝を迎えられる。敗れれば、この都会の片隅に、脂ぎった無精髭の顔で冷たい朝を待たねばならない。それが男と女が飲むってことだ。それが戦場なんだ。わかったか小僧(←北方謙三風)。
最後。談話室滝沢。惜しくも今年の3月いっぱいで閉めてしまいましたね。ここについてはだいぶ前のエントリで書きましたけど*2、私個人の思い入れとしては「編集者さんがライターと打ち合わせをする場所」というイメージが強い。私もお仕事の話で行ったことがあるし。だいたい、一杯1,000円のコーヒー(それもびっくりするほど美味しいわけではない)をプライベートで、ノー領収書で飲むなんていう酔狂が許されて? スタバもエクセルシオールも街角にある今日びに。でもあの落ち着いた雰囲気と「店員は全員未亡人」という噂がまことしやかに流れたほどの行き届いた接客は「喫茶店界の高級ソープ」と呼んで差し支えのないお店であったことは事実であろう。根強いファンも多かったという。しかし、結局私の中では「お茶する」ことに変わりないのでありました。
ということで3回に渡って検証してまいりましたが、いかがでございましたでしょうか? ご意見などがあればお待ちしております。異論があっても反論する元気はもうありませんが。mykissmykissさん、こんなところでよろしいでしょうか?



まぁどこに行こうが「デキてる」もんは「デキてる」んですが。人気blogランキング

*1:むろんこの回答はデタラメのウソッパチである。運動で性欲が解消されてしまうのであれば、プロスポーツの現役選手には子供ができないという話になるし、某大学のラグビー部やサッカー部のレイプ事件だって説明がつかない。

*2:http://d.hatena.ne.jp/Chatterton/20050109/p2