此ノ国ヲ憂フ

月曜に、某月刊雑誌の連載企画である小学生対象のクイズ問題をあげた。毎月、いろいろなテーマに沿って10問ほど作るのだが(先月のテーマは「おばけ・妖怪・学校の怪談」だった。しんどかった…)、今回は「お菓子」がテーマ。5月号に掲載されるそうなのだが、5月は遠足のシーズンだってんで、バスの中でお菓子を食べながら友達と「ねぇねぇ、これ知ってる?」的なうんちくが言えそうな問題を、というご発注であった。
で、昨日編集さんから「原稿、ありがとうございました」的なメールが来たのだが、何問か差し替えしてほしいという。あら、何かまずかったか? ウラ取りでも甘かったか? と思いメールを読んでみると、せんべいを題材にした問題と、金太郎飴を題材にした問題がNGなのだという。特にヤバそうな問題ではなかったのに。しかし、ボツ理由にはこうあった。
「最近の小学生はナゾなくらい、和風の食べ物・ファッション・文化を毛嫌いする傾向があるようでして、食いつきが悪いので今回は掲載を見送らせてください…泣」
……え〜。うそ〜ん。いや、まぁ1・2問差し替えるくらいどうってことないですし、プロなんで向こうの希望に沿う問題をできる範囲で作るのが当たり前だから作り直し自体はいいんですけどね。でも最近の小学生ってせんべい食わんの? ポテチばっか食っとるの? 「和風の食べ物・ファッション・文化を毛嫌い」てねぇ…。まぁある程度年を取ったら、割合自然にそういったものを受け容れられる(どころかそれを志向する)ようになるので、彼らもいまはポテチが好きでも、やがてせんべいを愛してくれるのではないかと思うのですが。
実に取るに足らないようなちょっとしたことだとは思うし、幼さゆえの一過性のものなのだとも思うが、なんとなく日本人としてのアイデンティティの危機のようなものを感じてしまった。そう言ったら大げさだろうか。「日本」という国と「日本人」という民俗が、長い長い間に渡って築き上げてきた伝統や文化、精神というものの大切さを最近、なんとなく考えてしまうことが多い。ほら、女系天皇がどうとか言ってんじゃん(←テキトー)。



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