A花粉症E花粉症

全国2400万人の花粉症患者の皆さん、いかがお過ごしでしょうか? 今年も憂鬱でツラい季節がやってきてしまった。昨年のスギ花粉の量が記録的だった反動かあらぬか、今年は平年の7割程度なんていう予報に胸を撫で下ろしたのもつかの間、律儀にきっちり今年もスギ花粉のヤローは飛び狂い、私の鼻と目に容赦ない攻撃を仕掛けてくる。おかげで私も目と鼻の頭を赤くして、派手にくしゃみを連発である。そしてネピアを次々と消費していく。ゴミ箱の中は、むぉ〜んと臭い立ってきそうな丸めティッシュがタコ詰めである。こんなにたくさんティッシュを使うのは中3の夏休み以来だ。ウソです、昨年の春以来です。
で、くしゃみなどの症状は特に起きぬけがヒドい。なんだっけ、モーニングアタックとかいう物騒な名前があるらしいではないですか。所さんはモーニングショット(あ、今は仲間由紀恵か)だが、杉様はモーニングアタックですわ。『すきま風』に乗って花粉は飛んできますよ。『君は人のために死ねるか』ってなもんですよ。「何の取り柄もない素寒貧の若もの」がもうくしゃみを五、六発連続でヘクシヘクシヘクシヘクシヘクシヘクシなのですよ。あいつの弟の名はポリスマン。くしゃみと莫迦にする莫れ。五発も六発も連続で出ると意外と体力を消耗しますぞ。まるでヘドバンのように。そしてやがて鼻の穴からはたらーりと水ッ洟が垂れてエラいことになりつつも、ヘドバンの勢いは止まらず「ああ、もうどうにでもして〜」となる。いい年した大人が、上にも下にも毛が生えてる大人が、国民年金所得税・住民税もちゃんと支払ってる大人が、『まことちゃん』も顔負けの量で洟垂れ小僧になってしまうのだ。花粉症に無縁の方、これは決して誇張ではない。グワシ!
いくら甜茶を飲もうが眼鏡・マスクで防御しようが、花粉症を根本的に防ぐことはできない。また、何やら注射一本打てば治る的な治療法もあったが副作用などの危険性が指摘されている。だとしたら、我々花粉症患者はじっと息をひそめて春が通り過ぎるのを待つしかないのだろうか。花粉にいいように痛めつけられ、くしゃみ・洟・目のかゆみに耐え忍ぶしかないのだろうか。否! 発想の転換である。くしゃみ・洟・目のかゆみに苛まれるのであれば、それを積極的に楽しんでいけばよい。楽しめるようにすればいいのだ。
というわけで催眠術しかないね。出番だよ、松岡圭祐の。「くしゃみをすると感じるようになる」「洟をかんだら感じるようになる」「目を掻き毟ると感じるようになる」といった催眠術を、花粉症患者は手近の催眠クリニックみたいなところへかけてもらいに行くのだ。ひとたびくしゃみが出たら、もうタイヘンである。す、すごいぞー、これは(半笑い)。さっきみたいな五、六発のくしゃみなんかが出た日にはもうどうなってしまうのやら見当もつかない。「…すごい。こんなの、はじめて…」とかなるね。なっちゃうよね。なるに決まってる。これは楽しいぞ。楽しすぎる。もう花粉バッチコーイ! だ。自分がくしゃみしまくって楽しいし、女の人がくしゃみしまくるのを見ても楽しい。一粒で二度美味しいのである。女の人が「くしゅん! あはぁ〜ん(はぁと)」とか「あー、目がかゆ…うぅ〜ん(はぁと)」なんていう光景がオフィスやキャンパス、街角で! この世はCX深夜枠。こういうのを桃源郷というのだろう。そして自分は自分で「う゛ー、洟が…チーン。あぷし!」なんてなことになって、もう♪シャッカシャッカ、ランララランですよ。「春よ、行かないで」「花粉フォーエヴァー」という気にもなろうというものだ。♪春なのに〜(花粉と)お別〜れです〜か〜とか歌っちゃうよ。奥さんや彼女のいない寂しい男性も、お金も手間隙もかけずに戸外で春風に吹かれていれば「モヤっと」もスッキリだ。そういうお店や映像作品に関する業界は打撃を受けるかもしれないが、ティッシュの消費量は伸びるから大丈夫(何が「大丈夫」なのかわからないけど)。
とまぁ、いい年して思わずこんな下らなすぎる妄想をして現実逃避を図るくらい花粉症はつらいよ、というお話。同病の皆様、あとふた月ばかり頑張りましょう。ちなみに私、『A女E女』って一度も見たことありません。




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