袴入り、じゃなくて墓参り

以前もほんの少しだけここで触れたような気がするが、私の隠れた趣味の一つに、「有名人の墓参り」というものがある。歴史の中だけ、教科書の中だけの存在のように思いがちな偉人・有名人が、自分の目の前の墓標の下に静かに眠っている。瞑目して手を合わせると、その偉人・有名人がすごく身近にいるように感じられて、なかなかいいものだ。別に熱心に頻繁に行っている、という訳ではないが、機会があれば行くようにしている。クレタ島に行ったときは、まず日本人観光客が来ない(というか他の国の観光客も見かけなかった)ニコス・カザンザキスの墓をわざわざ観に行った。港と町を一望できる小高い丘の上にあって、とてもいいところだった。
特に初心者にオススメなのが(って別に私も「上級者」って訳ではないけど)、府中市小金井市の境にある多磨霊園だ。ここはすごい。詳しくは下をご参照いただきたいが、もう埋葬されている著名人は枚挙に暇がない。私は一度行ったことがあるけれど、とても一度では見切れない。東郷平八郎から久和ひとみまでと、幅広いジャンル・年代の人が眠っている。
http://www6.plala.or.jp/guti/cemetery/list.html
数年前、都内に住んでいたとき、府中の運転免許試験場まで行く用事があったので、ついでに多磨霊園を訪れることにした。HPで情報収集をしていたら「クイズに全問答えて多磨霊園に無料入園しよう!」というサイトがあった(今回、アドレスを貼ろうと思ったが既にリンクが切れていた)。
そりゃ無料になるんだったらいっちょやったろう、とさっそくトライしてみたが、この問題がけっこうガチで、3択だか4択だったのだが、普通に手応えがある。なんとかクイズ知識を動員して、全10問を完全正解した。やった! すると、画面にはこんなメッセージが出た。
「全問正解おめでとうございます! 多磨霊園はもともと入場無料です!」
……。そうだよな、都立だもんな。いや、ていうか公営にしろ民営にしろ、入るのに金がかかる霊園なんてあんまり聞かないしな。あり得ないくらい見事にひっかけにズボっとハマり、一人頬を赤く染めたオフィスの午後、って仕事中そんなもんやっとったんかい。
そんなわけでなかなか面白い「有名人の墓参り」。皆さんもやってみてはいかがでしょうか? もうお彼岸は過ぎてしまいましたが、新緑の5月、薫風に吹かれながら行くのも乙なものですよ。これからの季節だと鎌倉の東慶寺なんかオススメです。




東慶寺にある大松博文の墓は必見。面白いから。人気blogランキング