遠ざかってゆくもの

新宿コマ劇場、今年いっぱいで閉館。
http://www.asahi.com/culture/nikkan/NIK200805290012.html

コマ・スタジアムは28日、東京・歌舞伎町の「新宿コマ劇場」を今年12月31日で閉館することを発表した。観客動員の減少に歯止めがかからず低迷し、築52年の建物の老朽化が進んでいることから閉館を決めた。今後は土地所有者である東宝と共同で劇場跡地の再開発を進める。東宝は隣接する映画館などが入る「新宿東宝会館」も年内で閉館、コマ劇場と一体となり一大興行街に変身させるプロジェクトに取り組む。
56年にオープンした同劇場の客席数は約2000で、コマのように回る円形舞台が名前の由来。美空ひばりさん、北島三郎ら大物歌手の座長公演が人気を呼び、ピーク時は年間100万人を動員した。「ピーターパン」などコマ初演のミュージカルも多く、最近は海外ミュージカルを招いた。12月公演「愛と青春の宝塚」後、大みそかテレビ東京系「年忘れにっぽんの歌」が最後の公演となる。当面、コマ・スタジアムは自社で企画・制作する公演については他劇場で上演する。

残念で、さびしいニュースが飛び込んできた。といっても、私はコマの閉館を惜しむほど熱心に通い詰めていたわけではない。というより、もっと正確にいえばコマに公演を観に行ったことは2回しかない。
しかしそれは、爆風スランプの二夜限りの復活公演だった。
http://d.hatena.ne.jp/Chatterton/20051220
http://d.hatena.ne.jp/Chatterton/20051221
自分の中で、大きく大切な記憶に結びついている場所がなくなってしまうことに対する、当惑と寂寥がある。それを味わう機会が増えていくということが、歳を重ねていくことなんだ、と割り切ってしまえないこともない。ないけれど、それを嬉々として受け容れたいわけでもない。ただ、またひとつ、こういったニュースを聞くと、もう取り返すことのできない記憶というものはあって、それは等閑にしていると(いや、していなくても)あるとき、突然に失われてしまうものである、という当たり前の事実に気づかされる。
日清パワーステーション、CLUB24 YOKOHAMAはなくなった。渋谷ON AIR EAST、赤坂BLITZは様変わりして再オープンした。そのようにして、時間は流れてゆく。





大学のときのサークルの新歓コンパがコマのすぐ隣だった。人気blogランキング