映画『百万円と苦虫女』鑑賞

(ネタバレなし)
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人のセックスを笑うな』を観たとき映画館で予告編を見てちょっと気になっていた、『百万円と苦虫女』を観る。『人のセックス〜』にも蒼井優が出ていたし、『フラガール』も劇場で観た。なんか、なにげに蒼井優の作品をよく観てるな。別に好きでも嫌いでもないんだけど。
監督はタナダユキ。以前『月とチェリー』をDVDで観たけれどなかなか面白かったし、私の「次に観たい映画リスト」に入っている『俺たちに明日はないッス』でもメガホンを取っているので、今後注目していきたい監督。
評価は★★★★☆。私にとっては、とても「ちょうどよい」映画だった。

「『自分探し』、みたいなことですか?」
「いや…、むしろ、探したくないんです」

就職浪人で自分に自信がなくて、おまけに前科まで(ひょんなことから)ついてしまった鈴子(蒼井優)が、各地を転々として働き、その場所で100万円を貯めたら、また、違う街への放浪を繰り返していくというロードムービー。海の家で働き、農家に住み込みで桃の収穫を手伝い、小さな街の花屋で仕事をする中で、いろいろな人や騒動に出会う(特に、農家で「桃娘」に選ばれそうになるくだりには笑わされた)。
タイトルにあるように、苦虫をかみつぶしたようにぎごちなくしか笑えない鈴子が、バイト先の花屋で出逢い恋人になった亮平(森山未來)の部屋で、初めて心からの笑顔を見せるシーンが印象的だった。
亮平が鈴子から( ネタバレ )を( ネタバレ )くだりは、鈴子を( ネタバレ )かな? と思っていたのだけれど、果たしてそのとおりだった。しかし、ラストでのその伏線の処理が…、という感じ。でもその結果、「切な明る甘酸っぱかわいそう」な映画になったように思う。人によってはすっきりしないラストだと思うかもしれないけど。
農家の長男役のピエール瀧がいい味出していた。





今度は『ぼくの大切なともだち』を観に行く予定。人気blogランキング